こんにちは!
大和グラビヤのブランディング企画室が日本全国47都道府県の旅に出る企画、
略して「ブラ旅47」!
全国各地の食べ物やお土産や工芸品・・・それらを作っている人たちとの出会いや、
その体験で感じたことや得たものを旅の記録として綴っています。
今回私が訪れたのは「静岡県」!
静岡県の浜松駅北口から歩いて約10分のところにある「BOOKS AND PRINTS」さんへブラ旅に行きました!
写真家・若木信吾さんが故郷である浜松市にオープンした本屋で、本を売るだけでなく著名な方をお呼びしてトークイベントや展示会も行っています。
東京で活躍されている写真家の方が何故浜松で本屋を営むことになったのか。
今回は若木さんと名古屋駅で待ち合わせし、浜松まで道中をともにブラ旅です!
1. きっかけ
大学を出て写真に関わることを色々したいと思い、東京で写真家という仕事を始めた若木さん。
しばらくして写真集を出す事ができ、写真集を作る現場で印刷立ち会いやアートディレクターの方と一緒に作業したり様々な工程を見たのをきっかけに、自身も自腹で本を作ってみたいと思ったそうです。
また自身で立ち上げた「ヤングトゥリープレス」という雑誌シリーズを通して編集の面白さ、印刷代を稼ぐ為のビジネス的な部分、営業へ行く事で本屋の事情や傾向が分かってきたと同時期に、一緒にお仕事をされた松浦弥太郎さんが「COW BOOKS」という本屋を立ち上げたのをみて自身も本屋を立ち上げたいと思ったそうです。
本屋を開くのであれば同じようなお店がひとつもない故郷の浜松で本屋を開き、若い人たちにとって写真集や印刷物を通して外の世界を見ることができる窓口にしたいと思った事が「BOOKS AND PRINTS」をオープンするきっかけとなりました。
「写真家の作品を本にしてくれる出版社があり、その本を売る為に本屋がある。自分が本屋を開くまで、全部ひとつに繋がっているんです。」と若木さん。
自身が写真家ということもあり、扱っている本もアートギャラリーや美術館で展示されるような作品のカタログや写真集が多いようです。
2. 本だけじゃない!
BOOKS AND PRINTSでは一杯ずつ出したコーヒーも味わえます。
安倍川の近くで焙煎所をやっている方から豆をおろしてもらい、オリジナルコーヒー「BOOKS AND PRINTS BREND」として販売もしています。
ラベルは毎回展示をやってくれる人やイベントに来てくれる人に頼んでデザインしてもらっているそうです。手書き感のあるかわいいデザインやモノトーンでシンプルなデザインなど種類も様々あります。
しょっちゅう変わるので見た時に買っておくと結構レアになることも…!
「本とコーヒーは密接な関係にある」と若木さん。確かに本を読んでいる隣にはコーヒーが欠かせませんよね。
他にも多くのオリジナルグッズが置かれていました。
このバッグ、なんと若木さんのお父様が作成したものだそうです!直接手描きされているのでこの世に1点しかありません。
そういえばもうすぐオリンピックですね、気になる方は是非お買い求めください!
BOOKS AND PRINTSが入るKAGIYAビルは他にもアンティークショップやライブハウス、レトロな喫茶店が入っていたりと、町中にあるカルチャーセンターみたいな存在だそうです。
KAGIYAビルのフリーペーパー。ビルの大家さんが界隈のディベロッパーでもあり、住人や付近の方達にKAGIYAビルの紹介として配っているそうです。その編集プロダクションをBOOKS AND PRINTSが引き受けています。
こういったデザイン性の高いフリーペーパーはついつい手に取ってしまいますね^^
3. BOOKS AND PRINTSという場所
駅から少し離れた建物の2階にあるBOOKS AND PRINTS。
立地のこともあり、本当に好きな人が来る場所と若木さんは語ります。
「本を読む人種って、似たような人達に出会えるというか。
世界共通した何かがあるんですよね、本屋って。」
そんな似た者同士が出会えるBOOKS AND PRINTS。
さらに若木さんは「場所」というものを重要視していると話されました。
「ちょっと前だとSNSが人や自分が行くって言う意味での場所と呼ばれていたけど、本当の場所っていうものが希薄になっているから「BOOKS AND PRINTS」というリアルな場所を持っているということは結構重要で面白いことだと思っていて。ネットで情報は調べられるけど空気感はなかなか作れない。空気感はリアルな場所で感じるものだから。人と会って話したりすると、どんな表情をしてるかとか、しょうもない話とか、要件だけじゃない余分な話があっても良いと思っていて。向かい合うということはネットよりも探せる情報があると思うんです。記憶に残る度合いも違う。本もちゃんと手に取って読んだりとかどれくらいの厚みの本でとか、そういうのを色々と感じたりするのがすごく重要だと思うんです。」
さらにBOOKS AND PRINTSに対して、リラックスできる空気感を大切にされているそうです。
若木さん自身、緊張するのが嫌なのだそう(笑)。
お話をされている節々に、気取らない落ち着いた若木さんの雰囲気を感じました。
「仕事をしている時でも何している時でも、なるべく自分が安心して落ち着いて物事を考えたり見れたりっていう状況にしたいんです。地元がすごく好きという訳ではないけど、浜松にお店を開いたのも気を張らなくても良いっていう安心感があったからだと思います。」
4. 今後の夢
「本屋が減っている時代に本屋をやっているっていう事だけで、世界の中ではある種特別な場所であるはずなんです。個人商店のオーナーが個人の采配で好きな本を置いて、本を売るだけじゃなくて人が行きかう交流の場所だったり、カルチャーが発信されていたり、ものを作っていたり、地域の事にも貢献していたりと、表にも開かれていて中でも制作している本屋というのは理想の形だと思います。カルチャーが発信されている本屋のひとつとしてここが認知されるようになり、海外の方が地方に来た時先に寄ってくれるのが「BOOKS AND PRINTS」、という状態になると良いな。」
5. 旅を終えて
ただの本屋でなく人やものと出会う場所「BOOKS AND PRINTS」。
若木さんもBOOKS AND PRINTSもどこか構えすぎない空気感が印象的でした。
面白い事を思い付いたら好きなようにやってみる。
こうして琴線に触れたファンが少しずつ増えていくのですね。
アートに触れたい人、何か面白いことを探している人は是非「BOOKS AND PRINTS」へお越しください!
ずっと気になっていたのですが…
目が付いてます(笑)。
若木さんの子どもが付けたんだとか。
取材中たまに目が合いました。
ちなみに帽子の表にはワカメシャのワッペン。
若芽舎とは2歳児向けの絵本レーベルでこちらも若木さんが立ち上げたそうです。
サイズもイラストも可愛いです!ぜひこちらも覗いてみてくださいね^^
さて次回のブラ旅は…「栃木県」♪
あのピンク色の辛いやつに会いに行きます…!
12/16更新予定です、お楽しみに!
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