さぁ、ブラ旅47を更新する時間がやってまいりました!
こんにちは。
大和グラビヤ ブランディング企画室です。
ブラ旅47(私的)九州上半分のラストを飾るのは佐賀県!
今回の九州上陸で4県訪問しましたが、スケジュールとの兼ね合いで一番長く滞在したのは佐賀県でした。
訪問する前は、佐賀県に対して明確なイメージを持たず「予習していない初心者」状態だった私。
佐賀県の様々な魅力に直接触れた事で、すっかり「佐賀県Love!」になってしまいました。
☆★ ブラ旅47とは ★☆
大和グラビヤのブランディング企画室が日本全国47都道府県の旅に出る企画、
略して「ブラ旅47」!全国各地の食べ物やお土産や工芸品・・・それらを作っている人たちとの出会いやその体験で感じたこと、得たものを旅の記録として綴っています。
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佐賀県で訪れたのは、唐津市にある複合商業施設「KARAE/唐重(からえ)」。
唐津市の中心街である商店街の一角、JR唐津駅から歩いて2分というとっても便利な場所に位置しています。
現地には夕方頃に到着。
夜の佇まいがとてもシックで素敵だったので、早速カメラでホテルの様子をパシャリ!
KARAEには映画館やアンテナショップ、カフェやレストランに加えシェアオフィスが入居しており、
旅やビジネスで訪れた人と唐津市、そしてこの町で暮らす人々を繋げる場所として日々様々な人達が利用しています。
建物の外観・内装は、唐津市の自然を象徴する白砂青松をイメージした配色となっていて、
唐津の町に違和感なく馴染んでいます。
KARAEの外観を見ていると、これから始まる唐津での体験を想像して何だかワクワクしてきます。
まさに【唐津市への入り口】という言葉がピッタリ!
施設内には何ともお洒落な映画館が。
九州ブラ旅一日目に訪問した、日田シネマテーク・リベルテさんのラインナップを彷彿とさせる、質の良い文化的な内容の映画が上映されているようです。
取材は翌朝の予定です。今日のところは、ゆっくり身体を休めなければ・・・。
はやる気持ちを抑えながら、早目に就寝すべく宿泊先へと向かいます。
1. HOTEL KARAE
今回宿泊したのは「HOTEL KARAE」。KARAEの三階にあるホテルです。
私の様に初めて唐津に訪れる人。何度も訪れている人。ここから違う場所に旅立つ人。
国内旅行者から各国のバックパッカーまで、幅広いお客様を受け入れています。
落ち着いたトーンで纏められた、シンプルなラウンジ。
ラウンジのインテリアは、アーティストによる約100年前の酒蔵の建材や建具を使用した作品です。
存在感のあるインテリアをバランスよく配置し、唐津の文化を程よく伝えています。
HOTEL KARAEの客室はドミトリー(女性専用もあり)からエグゼクティブルームまであり、外観と同様に白砂青松をイメージした配色で部屋全体が纏められています。
こちらはスタンダードダブルのお部屋。ベッドマットはシモンズを導入されています。なんとも豪華!
「お客様には時間を気にせず、ゆったりと過ごしてほしい」というホテルの心遣いから、部屋に時計は置かれていません。シンプルながらも居心地の良い空間です。
こちらのドミトリー、なんと他の客室と同様にベッドマットがシモンズ製!
ドミトリーにもこんなに良いベッドを用意されているなんて、素敵ですよね。
ホテル内に飾られているアートインテリアを観ているうちに、どんどんテンションが上がってしまいました。
取材の前日はなかなか眠れない私。今更ながら、興奮気味な自分に不安を覚えながらの就寝です・・・。
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翌朝。
眠れない なんて心配も杞憂に終わり、なんだかとても良く眠れました!
寝心地の良いベッドと落ち着いた雰囲気のお部屋。あっという間に夢の中、です。恐るべしシモンズ製マット。
2. KARAE/唐重
KARAEを運営されている「いきいき唐津株式会社」のゼネラルマネージャー坂本さんとブランディングマネージャー坂田さん。今回はお2人に、KARAEについてお話を伺いました。
いきいき唐津株式会社さんは、唐津市の中心市街地活性化を目的として2010年に誕生した、「まちづくり会社」(まちづくり会社=行政や市民、事業者が一体となって町づくりを進めるために創立された第三セクター)です。行政からの補助金のみで運営される「まちづくり会社」が多い中、民間の経営スキルで収益をあげて「まちづくり」を継続していく。そんな持続可能な状態に繋がる、様々な事業に取り組まれています。
坂本さん(左)と、坂田さん(右)。施設内は坂田さんに案内していただきました!
まずはKARAE内の見学へ。
最初に訪れたのは、KARAEの玄関 インフォメーションです。
KARAEの一階にある、施設の総合受付(案内)所です。
ガイド付きまち歩きツアー「歩唐:あるから」(歩唐:あるから=いきいき唐津株式会社さんが運営している唐津市のガイド付きまち歩きツアーサービス)の申し込みなど、唐津を訪れたらまず立ち寄りたい場所。ここから唐津の体験が始まります。
インフォメーションの壁面には、国の重要無形民俗文化財である「唐津くんち」の絵巻図が。圧巻です!
「唐津くんち」とは、毎年11月2日から三日間に渡り開催される唐津市最大のお祭りだそう。
取材の後、お祭りに使用される曳山(ひきやま)が展示されている「曳山展示場」にも訪れました。
こちらが実際の曳山です。曳山って凄く大きいですね!そして何だか愛嬌があります。
ちょっと誇張して描かれているのかな・・・と思っていたのですが、実物を観たらKARAEのインフォメーションの絵巻図と同じスケール!!
坂田さん曰く「唐津くんちの期間中は沢山の人で賑わう為、唐津のまちがまるで東京の渋谷みたいになる」との事。
唐津のまちが、東京の渋谷へ・・・。更に気になってしまいました。
次に案内していただいたのはインフォメーションの向かい側、
同じ一階にあるカフェ&ダイニング「KARAE TABLE」。
KARAE TABLEはここKARAEの、そしてまちなかの食卓となれたら、という思いから名付けられました。
店内には様々な本がテーマごとに置かれ、自由に読む事ができるブックカフェの一面も。
唐津、佐賀、九州の食材にこだわったメニューを提供しており、地元の人から観光客、多国籍のバックパッカーまで、様々な人達のお腹を満たしています。
棚に飾られているカップは、唐津焼作家さんによる一点物。
「スペシャリティコーヒーのハンドドリップ」をオーダーすると、こちらの棚から選んだ自分好みのカップで美味しいコーヒーをいただく事ができます。高級な陶器のイメージがある唐津焼ですが、直接触れて使用できる機会があるのは嬉しい限りです。
「オープンスタイルのカフェは唐津のまちなかにあまり無く、地元の方々はシャイな性格の方が多い事もあり【カフェを利用するのは少し恥ずかしい】という周囲の反応もありました。」と坂田さん。当初はそんな保守的な空気もありましたが、いきいき唐津(株)が運営するオデカフェやKARAE TABLEがオープンした事で徐々に変化していったそうです。
「以前とは異なる新しい人の流れが出来ました。それと共に多様性が生まれてきた事で、今では若い方々を中心に幅広い年齢の方が利用されています。」その言葉通り、取材中も様々な方がKARAE TABLEを利用していました。
実は当日の朝、目覚めて早々に朝食を食べにKARAE TABLEさんを訪れました。
オーダーしたのは、モーニングの王道トーストセット!間違いない美味しさです。
一日のうち、朝・昼・晩とゴハンを食べられる機会があるのであれば、三回共全て取りこぼしたく無いタイプの私。チャンスは全て拾っていく。勿論、オヤツのチャンスも逃しません。(食いしん坊とも言う。)
KARAEには他にも「シャンリー唐津」という本格中華料理のお店も。
地元の人達がこぞってランチを食べに来る、人気レストランです。
今回は残念ながら入店叶わず・・・。残念!(未だに後ろ髪が引かれまくっています。)
さて、次は・・・。昨夜から気になっていた、アノ場所です。
KARAEの中でも、ひときわ存在感を発揮している映画館!
名前は「シアター演屋」。
唐津市の文化を育む場として、総合芸術である映画の発信を行っています。
「唐津くんち」の掛け声にちなんで付けられた、このインパクトのある名前「演屋:エンヤ」は
一般公募で選ばれました。
インフォメーションの絵巻図に描かれていた曳山が、唐津のまちなかを巡る時の掛け声!ピッタリですよね!
実はこちらのシアターが開館するまでの22年間、唐津市内には映画館がありませんでした。
その為、映画館で映画を観た事が無い子供や若者が多く、KARAE内に「入れて欲しい施設」として地元の方々からの要望も高かったそうです。映画館では珍しくサブスクリプションサービス(ENYA会員制度。有料会員がこれにあたる。)が取り入れられている事もあり、唐津市に住む人々にとって映画がより身近な存在となりつつあります。
2050年には3人に1人が高齢者となる唐津市。これから先も元気な都市であり続けるには、楽しみながら様々な価値観に触れていく必要があります。シアター演屋では映画上映を通じて、普段なかなか交わる事の無い国・文化・アートと触れる機会を作り、地域活性に繋げています。
シネマテーク・リベルテさんの時と同様に、演屋で映画を鑑賞する時間が無かった事が悔やまれます・・・!
いつもドタバタと忙しない私。もっと心(と時間)に余裕を持たなくてはと、ソッと反省しました。
最後に案内していただいたのは、KARAEのコンセプトショップ「KARAE SHOP」。
唐津・佐賀・九州の魅力的なお菓子や雑貨、KARAEのオリジナルグッズ等が揃った素敵なアンテナショップです。
気になる商品が色々あって、取材中にも関わらずアレもコレもと目移りしてしまいます!
買い物は仕事を終えるまで、我慢。ガマンだ・・・ッ!!
唐津の可愛らしい雑貨や
佐賀の郷土玩具に・・・
コスメやお菓子、調味料!!
心が揺れ動く商品ばかりですが、中でも一番惹かれたのはKARAEオリジナルグッズです。
施設内を案内いただいている最中も、ずっと気になっていたKARAEのロゴ。
このロゴが何ともシンプルで素敵なんです。
スタッフの方々が着ているTシャツや、ホテルの部屋で利用されていた巾着袋など
どれもとてもセンス良く、お洒落なグッズに展開されています。
KARAEのロゴの7本の線は、7つの島(有人島)と唐津の海のきらめき。
線の強弱で多様性を表現しつつ、KARAEのAに横線を入れない事で、山や島、松などを表現されているとのこと。
遠方から電車で唐津に戻ってきた時、思わずホッとしてしまう・・・。
そんな心象風景がKARAEのロゴには込められているそうです。
3. 人とまちが繋がる場所
改めて、坂本さんと坂田さんにKARAEと唐津というまちの【今まで】と【これから】についてお聞きしました。
「商店街を中心とした人達と7~8年程かけて少しずつ話し合いを進めて完成したKARAE。商店街や地元の方々とエリアを盛り上げていく為の共同イベントを日々模索中です。」と、坂本さん。
「唐津市民の皆様からは【唐津市の中心街にお洒落で楽しめる場所が出来て良かった】【利用したいお店が施設に入って嬉しい】というお声をいただいています。今後も、ここKARAEをきっかけに文化の発信や新たな人の流れ等、地域の活性化に繋がる動きを精力的に行っていきます。」
坂田さんは「私が高校生だった頃は唐津にカフェが無く、学校帰りにスタバで勉強する姿に憧れていました。今では、土日にKARAE TABLEで勉強している高校生を見る度に嬉しくなります。これから育っていく若い人達に、そういう様々な面で沢山の機会や選択肢を提供できる施設にしたいと考えています。」とお話してくださいました。
取材の最後「KARAEだけでなく、歩唐のガイドツアーも力を入れたい。」と仰っていた坂本さんと坂田さん。
KARAEを含めた様々な事業を通じて、「まちづくり」に真摯に取り組まれている姿が印象的でした。
映画館もカフェも「人」を中心とした文化作りなのだという事を、再認識。
また、ブランディングの難しさと楽しさも、ほんの少し垣間見えたような気がしました。
いきいき唐津株式会社の坂本さんと坂田さん。
お忙しい中、丁寧にご説明いただき有難うございました!
「唐津くんち」で渋谷となった唐津を体験しに、再訪します!!
——-取材協力——————————————————————–
KARAE
〒847-0045 佐賀県唐津市京町1783
いきいき唐津株式会社
〒847-0045 佐賀県唐津市京町1783番 KARAE内
TEL 0955-72-3278/FAX 0955-72-3288
※KARAE、いきいき唐津株式会社までのアクセスは
各HPをご確認ください。
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次のブラ旅47は、大都市東京都!
自分だけの色を作る事ができる、素敵なインク屋さんを訪れました。
次回の更新もお楽しみに!
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