こんにちは、ブランディング企画室です。
「ブラ旅47」、今週もはじまります!
———ブラ旅47とは——————————————————————————-
大和グラビヤのブランディング企画室が日本全国47都道府県の旅に出る企画、
略して「ブラ旅47」!
全国各地の食べ物やお土産や工芸品・・・それらを作っている人たちとの出会いや、
その体験で感じたことや得たものを旅の記録として綴っています。 ———————————————————————————————————-
というわけで第15回目の旅は、滋賀県!
以前ひこにゃんに会いに彦根城に行ったことはあったのですが、
今回行く長浜市は初めてです!
名古屋から車で1時間程度と結構近いんですね。
途中長浜市内にある黒壁スクエアに寄り道してごはんを食べつつ目的地である
「菓匠禄兵衛」さんに向かいました。
本ノ木駅から徒歩5分、あいにくの雨でしたがレトロで素敵な街並みです。
そして本店がこちらになります。
スタイリッシュで素敵!
店内に梯子があり気になってお聞きしたら、上にはなんと社長のお部屋が
あるとのこと。ここから直接は登らないそうですが思わず見上げてしまい
ました。笑
というわけで、今回はデザイン・広報部の山本さんにお話を伺いました!
宜しくお願いします!
1.禄兵衛について
大正15年に創業の菓匠禄兵衛。
元々は居川製菓舗として現在の本店の近くに店舗があり、
1960年に現在の店舗に移転し本店として営業。
地元に根付いた和菓子屋さんでしたが、もっとたくさんのお客様に禄兵衛の味、
滋賀県の素材や良さを知っていただきたいという想いで、現在は4代目の社長が
積極的に東京進出やイベント出店等を行い、現在は滋賀県内の3店舗だけでなく
東京に2店舗あるそうです。
2.禄兵衛の和菓子
看板商品の名代(なだい)草餅。
滋賀県では比較的有名な滋賀羽二重もち米を使用、そしてなんとよもぎは全部
ではないが自家栽培!香りや色味が良くなるよう他のものとブレンドしています。
自社専用の畑を持ち社員の方が総出で育てて収穫等を行っているそうです。
愛のこもったよもぎ…!
山本さんはもともとよもぎ餅が苦手だったそうですが、このよもぎは草っぽい
臭みがない良い香りがするので食べやすく好きになったそうです!
私もいただきましたが、ひとくち食べると口の中にぶわっと広がるよもぎの
香り…これは…本当に美味しい…!!!よもぎ苦手な人にも薦めたいです!
あと禄兵衛ではコラボ商品もあるということでコラボについても伺いました。
本店の店舗デザインをデザインユニットのトネリコさんにお願いしたことが最初の
きっかけで、その後一緒にお菓子をつくることになったのですが、トネリコさんは
なんと最中が好きではないとのこと。笑
通常の最中はあんこが入っている所と入っていない所があり味がまばらなのが好み
ではない。
そんなわけでそうならない美味しい最中を作りたい。という想いで生まれたのが
「くう」だそうです。「くう」は空間のくう。
ドーナツのように真ん中に穴があいている商品で、均一にあんこが入っている
のでどこから食べても美味しい商品。一口目からあんこにたどり着ける幸せ…。
他にも米原の切り絵作家の早川鉄兵さんの作品が爽やかでかわいらしい、
オトナレモンケーキ。もともと米原の山や滋賀県の生き物や森の様子をテーマに
した作品を作っていらっしゃった早川さん。
地元に根付いた作家さんで禄兵衛の考え方にとても合っているということで
一緒に商品を作りたいと早川さんに交渉したそう。
禄兵衛の和菓子は地元の作家さんとのコラボだけではなく、滋賀の地酒である
「七本槍」、小谷城和りんご、近江ほうじ茶を使用したものもあり、滋賀県の
良さを和菓子に込めたものが多いです。
そして滋賀県長浜市といえば日本三大山車祭の一つで、国の重要無形民俗文化財に
指定されている長浜曳山祭というものがあります。そんな伝統行事をもっと多くの
人に伝えるべく誕生したのがKABUKIKIDSだそうです。
これ!めちゃくちゃ可愛くないですか???
山車の上で行われる子供歌舞伎をイメージして滋賀県のデザイナーさんと
作られたそうです。
フタがお面になっていて遊べるデザイン…!
こういった遊び心のある商品はワクワクしますね!
3.おもしろい試み
黒さや草餅というecute東京店のみで数量限定で販売されている草餅があります。
黒さや大納言小豆という一部の地域でしか栽培できない特別な小豆で量産が難しく
前述の通り数量限定となっています。
名代草餅もとても美味しいのですがさらに美味しいものをと追求し、豆の存在感や
小豆の食感が楽しめるような黒さや大納言小豆にたどり着いたとのことです。
現在では生産者さんも少なくなってきており、社長が自ら交渉して少ない生産量の
中から決まった数を仕入れているというこだわりよう。
人気商品で毎日売切れ、一度食べると病みつきになるのかリピーターの方が多いそうです。
そんなこだわりの草餅でクラウドファンディングを行っているとwebで内容を拝見したので
そのことも伺いました。
こんなに美味しい小豆を使った草餅があるというのを広く知って欲しい!
生産者さんの少なさや後継者が問題となっている黒さや大納言小豆を知っていただくことで
後世に伝えていきたい!という想いから企画。
東京のお店に行けない方からも好評で100%を超えてたくさんの方に支援していただけた
そうです。
クラウドファンディングを行った和菓子屋さんとしても反響があったようでとても
おもしろい企画だと思いました!
そんな希少な黒さや草餅…いつかは食べてみたい…
4.商品開発について
色々と和菓子を紹介していただきましたが、どのようにして新しい商品や企画が生まれる
のかお伺いしました。
禄兵衛は人数が少ない小さな会社なので、社員で集まって話す機会が多いとのこと。
社長だけでなく誰でも「こういうものが作りたい!」となったらすぐに全員で
話し合って商品化につながるという、いい意味で小さな会社だそうです。
たとえば販売スタッフの方がお客様の反応を見て「こんな季節商品があったらいいな」と
意見を出したらじゃあやってみよう!とすぐに動く。
スピード感は常にあり、新しい試みの商品ができやすく結果もすぐに確認できるため、
社員の皆さんはやりがいを持って仕事をされているそうです。
スピード感大事ですね!
あと発注がたくさん入ったとき等には部署関係なく協力して取り組まれるそう。
先ほどの自社の畑を社員の皆さんで育てているとあったように、社員が多いと
なかなか難しくはなってくるのですが、やっぱりコミュニケーションは大切な
ことだと改めて感じました。
5.今後の展望
「古き良きものを守りつつ新しいことに挑戦していく」
今後お店を増やしていくとしても、やっぱり地元のお客様を大切にしたいです。
地元のお客様としてはいつものお店でいつものものを買う感覚だと思うのですが、
そんなお客様にもこんなものもあるんだ、こんなこともしているんだねと言われるような
会社づくりやモノづくり、ヒトづくりを今後もしていきたいですね。
常にエンターテイナーで喜んでいただけたり、驚いていただけるような和菓子屋さんに
していきたい!と話してくださいました。
新商品のことも少し伺ったのですが、それが素敵なネーミングの商品で思わず笑いが…
どんな商品かはお楽しみに!
ワクワクできるような和菓子屋さん、今後も楽しみですね!
山本さんありがとうございました!!
6.旅を終えて
和菓子をいくつかお持ち帰りさせていただきました。
色々とお話を伺った後なので、ひとつひとつの物語を思い返しながら…
どれも美味しくてぺろりと。
ごちそうさまでした!!
滋賀愛が伝わってくる和菓子ばかりで、滋賀県のことがもっと好きになりました…!
また滋賀に訪れた際には伺いたいです!
——-取材協力——————————————————————–
菓匠禄兵衛
〒529-0425 滋賀県長浜市木之本町木之本1087
JR北陸本線「木ノ本駅」徒歩5分
営業時間:9:30~17:30
(※季節により営業時間が変更となる場合がございます。)
定休日:水曜日
(※季節により定休日が変更となる場合がございます。)
TEL:0749-82-2172 FAX:0749-82-3242
オンラインショップもあります!
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さて次回は、長野県!
ブランドを立ち上げ漆の新しい可能性を追求!
とにかくかっこいい漆塗り製品!
お楽しみに!
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